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音楽とお酒と歴史探索が趣味です。色々書きなぐってます。
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  プロフィール
HN:
赤澤 舞
性別:
女性
職業:
飲食店店員
趣味:
お菓子作ったりピアノ弾いたり本読んだり絵描いたり
自己紹介:
東京・神奈川・埼玉あたりでちょこまか歌 を歌っております。

一応声種はソプラノらしいですが、自分は あんまりこだわってません(笑) 要望があればメッツォもアルトもやりま すヽ(^。^)丿

音楽とお酒と猫を愛してます(*´▽`*) 美味しいものには目がありません。

レトロゲームや特撮も好物です。

ヴァイオリンは好きだけど弾けませんorz
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2025/05/14 (Wed)
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2014/04/16 (Wed)
どうもこんにちは!

色々忙しなく動き回っている今日この頃です。

7月27日(日)にヴェルディ作曲のオペラ『マクベス』の侍女役で出演が決まっておりまして、絶賛譜読み中です。

まだお稽古始まってないので、妄想し放題です\(^o^)/


そんなわけで本日はマクベスについての小話。
マクベスは、ウィリアム・シェイクスピア(
1564~1616)作の戯曲です。実在したマクベス王(1005~1057、在位1040~1057)を題材にしています。
「リア王」「オセロ」「ハムレット」と、この「マクベス」が所謂四大悲劇とされております。

お話の流れとしては…

【1幕】
スコットランド軍の将軍であるマクベスが、同じく将軍のバンクォーと共に戦いから帰る途中、森の中で魔女たちに出会います。
彼女らは
「マクベスがコーダの領主になる」
「マクベスがスコットランドの王になる」
「バンクォーの息子がいずれ王になる」

と予言をして消えます。
するとタイミング良く伝令がやって来て、『コーダの領主が斬首され、次の領主にマクベスが任命された』と伝えたので、マクベスは予言は本物だと慄きます。
マクベスからの手紙でこのことを知ったマクベス夫人は、夫を出世させるためになんとしてでも予言を実現させようと、現国王の殺害を画策します。妻と共にダンカン王を殺害したマクベスは目論みどおり王になりますが、今度は自分の王位を脅かす「バンクォーの息子が王になる」という予言に怯えるようになります。

【2幕】
マクベスは、遂に友人であったバンクォーも殺してしまいます。しかし予言にあった、バンクォーの息子は取り逃がしてしまいました。

国王即位祝いの席で、マクベスはバンクォーの幻影に悩まされます。マクベスの悪事を悟ったスコットランド貴族のマクダフは、スコットランドからの亡命を決意します。

【3幕】
自らの地位を守りたいマクベスは再び魔女たちの元を訪れます。そこで
「マクダフには注意しろ」
「女から生まれたものはお前を傷つけない」
「バーナムの森が動かない限りお前は負けることはない」
「やはりバンクォーの子孫が王位に就く」

という予言を受けます。
これを受けてマクベスとマクベス夫人は、王位を脅かす者たち全てを葬り去ることを決意します。

【4幕】
スコットランドとイングランドの国境近くに、スコットランド難民が流れ着いていました。マクダフもその中にいました。彼はあのあとマクベスに妻と息子たちを殺され、ひとり逃げてきたのでした。

すると、そこにイングランド兵を引き連れたマルコム(ダンカン王の息子)が現れます。彼はイングランドに亡命し、父を殺し祖国を乗っ取ったマクベスへの復讐の機会を窺っていたのでした。
彼らは共に戦うことにし、バーナムの森の木々で体を隠してスコットランドに攻め入ります。

一方マクベス城にて、マクベス夫人が狂ったように手を洗っています。手についた血が落ちないという幻覚に悩まされていたのです。
側で見守る侍女と医者は、彼女の狂気に恐れおののきます。
ついに夫人が狂い死にし、侍女がその知らせをマクベスに伝えますが、マクベスは「とるに足らないことだ」と無感情に答えます。王位についていた17年の間に、彼もすっかり狂ってしまっていました。

そこに兵士たちが「バーナムの森が動いている」と慌ててやってきます。木々で体を隠したイングランド軍でした。
仰天したマクベスはすぐ剣をとり、戦いに向かいます。戦いの中でマクダフと一騎討ちになった際「自分は女から生まれたのでなく腹を裂いて取り出された」と打ち明けられ、予言の枠には入らないことを知ったマクベスは愕然とします。
そして戦いの末マクベスは敗れ、マルコムがスコットランド王になってめでたしめでたし!

………………とまぁ、こんなお話なんですけどもね、細かく見はじめると本当に本当に深くて人間くさいお話です。
原作が約400年前の作品ですけども、そして舞台は1000年前ですけども、人間ってどの時代も大して変わらないな、と改めて思いますね。

今回私は「マクベス夫人の侍女」という、人物としての名前もない役でアリアも無いですけれども、今までの役で一番好きかもしれません。

スコアを見ると、侍女はマクベス夫人の旋律にハモるか、同じ音を歌うかしています。
夫人のアリア・独白・マクベスと夫人の二重唱のところは別にしても、ほぼ全ての重唱シーンで侍女はマクベス夫人に寄り添っています。


侍女という仕事の性質上、彼女はきっとレディ・マクベスに一番近い人間だったのでしょう。もしかしたら、夫のマクベスよりも距離は近かったかもしれません。

王候貴族たちが使用人を使うようになったのはちょうど中世あたりで、現在のメイドの初期の形が現れだしたのがマクベスの時代に当てはまります。
使用人には大きく分けて2種類あり、「良家の子女が貴族としての作法や習慣を学ぶためになる」場合と、「下層階級の人々が安定した生活を求めてなる」場合がありました。

前者はもっぱら小間使いとして使われ、後者は家事雑用全般を任されます。そして後者は過酷な扱いを受けることが多かったそうです。

マクベス夫人の侍女は恐らく前者のタイプで、尚且つ「マクベス夫人の」と付いているあたり多分マクベス夫人の第一侍女だと思われます。そうでなきゃ、夫人と一緒にマクベスの国王就任パーティに参加出来ないだろうし。

専属の小間使いは基本的に主人のそばにいつも控えていてお着せや細々した雑務を請け負いますから、必然的に距離は近くなるはずなんですわ。
すごく仲良しな例は『フィガロの結婚』の、スザンナと伯爵夫人みたいな関係ですね。

そんなわけだから、彼女はマクベス夫人が段々と狂っていく様を一番近くで見ていて、狂い死ぬ瞬間まで側にいて看取ったということです。

彼女の最後のセリフ「E morta la Regina!…」(お亡くなりになりました、王妃さまが!…)は、本当にどんな思いで叫んだだろうか、と思いますね。
本来一使用人ごときが、主人の夫とはいえスコットランド王の前にアポなしで現れるなんて許されないことです。
緊急時でさえ格式を守らねばならない王室において、それを破ってまでもマクベスに夫人の死を伝えたかったのでしょう。

その理由を考え出したらこれまた泣けるんですよねぇ…。


この悲劇はマクベスというひとりの男が、魔女の予言に踊らされて罪を重ね、罪悪感で心を病んで疑心暗鬼になり、恐怖政治に走り復讐の刃に倒れる、という物語ですが、元々マクベスは小心なところもある程の「平凡な」軍人でした。
夫人はそんなマクベスが大好きだったんでしょうねぇ。夫の野心を手紙で知った夫人は
「彼は権力者になるには気が弱すぎる」と心配して、「彼を王にするためになんでもしよう」と決意します。
マクベスがダンカン王を殺すときに土壇場で尻込みしたときも、宴で錯乱したときも、全力でフォローしています。「鬼嫁」だの「悪女」だのと言われてしまうこともありますが、彼女はただ夫の望みを叶えようとしただけです。

しかしそれ書き出しちゃうと文字数限界になるので、数回に分けることにします(^_^;)
あと3か月、じっくりシェイクスピア読み込みますよ~ヽ(^。^)ノ

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2014/02/10 (Mon)
宣伝でーす!



相模原シティオペラ ガラコンサート

2014年2月23日(日)
開場14:30  開演15:00
会場・杜のホールはしもと

全席自由 3500円

指揮・高橋勇太
司会・森山太
管弦楽・東京ピットオーケストラ


よりどりみどり、色んな曲が聴けます!演出も楽しくなりそうです(*´∀`)


ご興味ございましたらご連絡ください。




…………………………………………

私は「ジャンニ・スキッキ」のOh mio babbino
と、「こうもり」の三重唱「泣き泣きお別れ」のアデーレを歌わせて頂きます(^^)/






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2014/01/21 (Tue)
皆様ご機嫌麗しゅう(  ̄▽ ̄)

さて、また「ルクセンブルグ伯爵」の話題です。ていうか今本番真っ最中です(笑)


今回は私が務めます、ココゾフさんのお話。
色々妄想したんですよー、どんな人なのかなぁ、どんな生活してたのかなぁ。と。
先生方にたくさんたくさんヒントも頂きました。


では敬愛すべき女性ココゾフさんを、私の妄想も含めてご紹介致します。(注・ネタバレ含みます!)








ココゾフさんはロシア人。本名ココゾフ・シュターザ。年齢、50代。
とっても美人な貴族のマダムです。今回は、バジールの婚約者として登場します。彼女が現れたことで、ドラマは終結に向かいます。

彼女は女遊びを繰り返すバジールを変わらず慕い続け、故郷のロシアで彼の帰りをずっと待っていました。ところがバジールの母親が病気で余命幾ばくも無くなり、息子に会いたいと言い出したために、はるばるパリまでバジールを探しに来たのです。


ほんとの台本では、彼女はルネの叔母さんでルネにルクセンブルグ家の財産を管理していて、ルネに財産を与えることに反対している人物でした。(てことはルネにもロシアの血が入ってるってことか?)
バジールはかつて彼女に片想いし、フラれてしまったという過去をもっています。バジールの求愛を断って、ココゾフは別の伯爵と結婚し伯爵夫人となりました。
しかし14年前に離婚。以来彼女はバジールを想い続けていたのです。
甥っ子のルネに会いにパリへやってきたココゾフと偶然再会したバジールは、途端にルネとアンジェールの結婚を認め自分はココゾフとくっつきます。元々アンジェールに惹かれたのも、ココゾフに面影が似ていたためだったのです。

つまり今回の上演では話の都合上
「ルネの叔母さんである」
「昔バジールを振って他の男と結婚した」
という設定がカットされています。
ただし、人物のキャラクターは元々のココゾフ・シュターザと大きくは変わっていないということでしたので、それも踏まえて考えました。

だいぶ時代が下って考え方が多様になったとはいえ、当時の貴族は自分で結婚相手を選ぶことなんて簡単には出来なかったはずです。
女なら尚更。特にロシアは、先進国とは言い難い状況でしたし、お国柄『個人の自由』を禁じる風潮がありました。
ですから、多分ココゾフさんも親が勧めた通りに結婚を決めたはずです。問題は相手のバジールで、今回の設定では『極度の女好き、女と見れば誰でも手を出す』人物です。(元台本のシャイなお人柄とは大違い!)

普通なら、こんな男が婚約者なんて嫌なもんですが、ココゾフさんはもはやあんまり気にしてない様子。そこで勝手な想像ですが、「ココゾフとバジール幼馴染み」説。
小さい頃から知ってれば、もうこんな人なんだと諦めもつくってものです。
(想像したのが『金田一少年の事件簿』のはじめちゃんとみゆきでした)

そうすると、なんでバジールさんはココゾフから離れて女遊びしまくった挙げ句アンジェールと結婚しようとしたのでしょうか。
これまた勝手な想像ですが、「遅れて来た反抗期」説。
多分、ココゾフさんはバジールのお母様と仲良しだと思う。そして、恐らくバジールの母とココゾフさんは、どことなく似てるんだと思う。
バジールさんは、ココゾフさんが嫌いなわけじゃないけどなんか意地になってたんじゃないのか。或いは、あまりにも過去に遊びすぎてバツが悪かったんじゃないか。
それにしたって婚約者を放っておいて結婚しようとするなんて酷い話ですが、ロシアは一部の地域では一夫多妻が認められていたらしいので、そこまで珍しい話じゃなかったのかもしれません。

ココゾフさんはバジールのことをよくわかっているからこそ、更に自分に自信があるからこそ、バジールがいつか自分のところに帰ってくる確信を持って待っていられたのでしょう。
そうでなければ、旦那もいないのに病気のお姑さん(正確にはまだ結婚してないから姑ですらない)の側にずっと居るなんて、普通なら出来ないよなぁ。もはや家族みたいな付き合いだったのかも。バジールにとっては姉妹
みたいな存在だったとか。

以上のことから想像したココゾフさん
①バジールを弟のように扱う
②バジールママと仲良し
③バジールに愛されてるって自信がある

器のでっかい人ですねぇ!
ロシア人って土地がでっかいからか色々でっかいよね
《ロシア人の特徴》
http://m.roshianow.jp/business/2013/11/19/46093.html


そういやロシアのことあんまり知らないなぁ。と思ったので少し調べてみました。

ロシア帝国は大北方戦争終結のとき、北の最強国家として列強に加わった国です。18世紀の時点ではほとんどの民衆は農民で、都市の人口は僅かでした。

クールラント公の未亡人アンナさん(1730~40在位、政治にキョーミなし)がドイツ人に政治を任せた為、急速にドイツ化が進みましたが、アンナさんの死後はドイツ化に対して不満が募り、クーデターが起きます。オーストリア継承戦争ではオーストリアに味方して、プロイセンをこてんぱんにしました。
でも1761年に即位したピョートル3世さんは、プロイセンのフリードリヒ大王大好き!せっかく勝ってた7年戦争放り出して、プロイセンと講和を結びます。これがまた反感を買ってピョートル3世は退位、かわりにエカチェリーナ2世が即位します。ところが彼女、プロイセン人でロシアの血は一滴も入ってませんでした(^o^;)

オスマンやスウェーデンなどを勝ち取って領土を広げていくロシアは、フランス革命のとき自国の自由思想を弾圧します。スパイとか秘密結社も作りました。
フランスでナポレオンが台頭し北上を始めるとこれと対立、ウィーン体制に味方してナポレオン戦争に勝利。
けれどもロシアは経済的には他のヨーロッパに遅れ、国内では軍部の反乱、外交的にはオスマンの衰退による東方問題やらクリミア戦争やら、このあと色々大変なことになります。
1873年、ロシアはドイツとオーストリアと三帝同盟を結びました。
でもそのあとに起きたロシアvsオスマンの戦争での領土分割で揉めて、ちょっとやな感じになりました。

アレクサンドル2世が暗殺されると、息子のアレクサンドル3世は革命に対してかなりの弾圧策をとります。宗教の自由も禁止!他民族の虐殺も行われました。
その一方で、この時代に経済が一気に発達。シベリア鉄道の建設、油田の開発などが盛んに行われ1890年代にはロシアの工業化は年平均8%というめざましい発展を遂げます。
外交面では、バルカン半島の問題が悪化してますますドイツ・オーストリアと険悪になっていきました。このドイツとの不仲が、後々第一次世界大戦の原因になってくるわけです。

三帝同盟から離反したロシアは今度はフランスとくっついて、1894年露仏同盟が結ばれます。
同年、アレクサンドル3世が死去しニコライ2世が即位します。
この時期ロシアは東アジアへの進出を始めました。日清戦争(1894~1895年)で日本から朝鮮半島を、1900年の義和団事件で満州を占領します。
日本が満州から手を退くよう要求しますがロシアは拒否、日露戦争(1904~1905年)が始まります。この戦争は、日本が国力を殆ど使い果たし、ロシアも国内問題の混乱で戦争継続が困難になったのでポーツマス条約(「土地はやるけど金は払わん」byロシア)を結んで終結になりました。

日露戦争の敗勢はロシア国内に大きな衝撃を与え、反乱やテロが頻発しました。



……ちょうどバジールさんがパリに来てたのはこの頃なんですよねぇ。

自国がこんな大変なときに、パリのカーニバルなんかで遊んでていいのか?とも思いますが。

そんなバジールを愛し続けるココゾフ、パネェです。


では、これからパワフルなおばさんのココゾフをがんばって演じてまいりまーす!

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2014/01/18 (Sat)
もうすぐ本番のオペレッタ《ルクセンブルグ伯爵》の稽古が、ここ最近毎日入っています。

今回私はココゾフ夫人という人物を演じさせていただくのですが、とても勉強になっています。少ない出番ですが、彼女の素晴らしさを目一杯出せたらと思っています。

そもそも、《ルクセンブルグ伯爵》自体があんまり有名なオペレッタじゃないのですが、お話も音楽も面白い作品です。
ここでちょこっとお話のあらすじをば。

舞台は20世紀初頭のパリ。
カーニバルで賑わう街に滞在中のルクセンブルグ伯爵ことルネは、オペラ観劇の帰り道、たった今観てきたオペラの出演者だった有名なオペラ歌手のアンジェールと偶然出逢いフォーリンラヴ!結局進展はしないまま別れてしまいましたが、ルネの心の中にはしっかりアンジェールが残ります。

祭りに恋に浮かれるルネですが、彼の放蕩ぶりに滞在費は底を尽きかけていました。

そんなとき、バジール公爵と名乗る人物が訪ねてきます。彼はパリでも名の知れた大富豪。いきなり
「とある婦人と結婚して欲しい、顔も名前も知らなくて良い、そしてすぐに離婚してくれれば大金をやろう」
と申し出ます。
そのわけは、ある歌姫と結婚するために歌姫の身分を『元・伯爵夫人』にしたいから。当時は身分違いの結婚などご法度でしたが、一度結婚してしまえばその身分は取り消されることはなかったそうです。つまり、爵位をお金で売って欲しい、というわけ。
一にも二にもなくOKしたルネ。ついたて越しに指輪交換をし、顔を見ることもなくスピード婚終了。
…実はバジール公爵が結婚したいと思っていた歌姫とはアンジェールのことだったのです!そうとは知らず大金を手にご満悦なルネ。(日本円に直すと億単位!)

さてふたりはどうなるのでしょうか!!?



………続きは会場でのお楽しみ(  ̄▽ ̄)


さて、この作品のタイトルにもなっている『ルクセンブルグ』ですが、
実は現在もちゃんと存在してる国です。どんな国なのか、ちょっと見てみましょう。

http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%AF

ルクセンブルグはフランスとドイツの間に挟まれた、小さな小さな国です。民族的にはゲルマン系です。
一番最初にルクセンブルグの名前が付いたのは963年。ジークフロイト伯爵という人が、聖マクシミン修道院の持ってる土地と自分の土地を交換しますよー、っていう契約書を修道院と交わしたんだけど、そのときの契約書に登場しました。
現在の首都ルクセンブルクに砦を築いたのをリュシュリンブルク(Luchilinburhuc 『小さい城』)と名付けたんですが、この名前が変化してルクセンブルク(Luxemburg)となりました。

ちなみに実際にルクセンブルグ伯を名乗りはじめたのは彼の曾孫のコンラッド1世でした。

中世において、ルクセンブルグ家は神聖ローマ皇帝を4人、ボヘミア王を4人輩出した名門でした。でも1443年、ブルゴーニュ公国の一部となってから以降は、いろんな国の隷属に甘んじる時代が続きます。ハプスブルク家の支配下になったりフランス領になったりプロイセン領になったり。
1616年に始まった三十年戦争でも、とばっちりを受けました。

オーストリア継承戦争やら七年戦争には巻き込まれませんでしたが、これは1754年にフランスとオーストリアが和解してくれたからです。

分かりやすいオーストリア継承戦争
#sm2369938 http://nico.ms/sm2369938

マリア・テレジアさんの時代にルクセンブルグはオーストリア領になりますが、フランス革命の余波を恐れてプロイセンと同盟を結んだオーストリアに対してフランスが宣戦布告、結局ルクセンブルグはまたフランス領になりました。

その後ウィーン会議の結果ルクセンブルグは『ルクセンブルグ大公国』として独立します。ただし、その立場はとても微妙でした。
1866年、普墺戦争が勃発すると、ルクセンブルグは中立の立場をとります。

分かりやすい普墺戦争
#sm3073397 http://nico.ms/sm3073397

この件で、ルクセンブルグは非武装永世中立国と認定されました。
ところが1870年に普仏戦争が始まると状況が変わります。プロイセンがまたルクセンブルグ併合を論じ始めたのに対してルクセンブルグ国民が反抗、署名を集めて中立と独立を訴えたのです。(ルクセンブルグ国民はフランス寄りだった)
プロイセンの宰相ビスマルクは、ルクセンブルグを走る鉄道である東フランス鉄道会社に「プロイセンは軍事作戦するときルクセンブルグの中立を考慮しないよ~」と警告。ルクセンブルグの鉄道網はプロイセンの管理下に置かれ、普仏戦争が終わったあとも経済面はドイツに支配されることとなります。
1871年にドイツ帝国が成立し、プロイセンが普仏戦争に勝利してロレーヌ地方をゲットすると、ザクセン・ロレーヌ・ルクセンブルグは一大工業地帯になります。
1879年、ドイツ帝国が自由通商政策を取り入れるとルクセンブルグの製鉄のほとんどはドイツに輸出されました。それまでルクセンブルグの産業の中心だった農業は近代化が遅れ、ルクセンブルグは海外移民が増加。逆に製鉄業の海外労働者が急増して、60%が外国人になってしまいました。(その大半がドイツ人)
そんな中で、ルクセンブルグ人たちはナショナリズムが高まり「我々はプロイセンにはならない!」とドイツ化の懸念をしていました。

1890年、ルクセンブルグ大公のギョーム3世さんが亡くなります。この人はルクセンブルグの王様でしたが同時にオランダの王様もやっていました。しかも男の子の跡継ぎがいませんでした。
オランダの王様は娘さんのウィルヘルミナが継ぎましたが、ルクセンブルグは女性が王様になってもいいという決まりが無かったので困ったことになりました。
そこで政府は、普墺戦争で取り潰されたナッサウの元・領主であるアドルフさんを王様にします。
アドルフさんはドイツ人でしたがとっても
寛容で、ルクセンブルグの独立を大切にしフランス語の習得もしました。(ルクセンブルグは、東部ではドイツ語方言のルクセンブルグ語、西部ではフランス語系のワロン語を話しており、どちらかというとフランス語の人が過半数)
おかげでルクセンブルグはオランダとの決別に成功。更にルクセンブルグ語は「ドイツ語の方言」でなくて「ルクセンブルグの母国語」であるというアイデンティティーが生まれます。


話は戻りますが、ちょうどオペレッタの舞台になった時代がこのあたりです。
初演が1909年ですから、その5年後に第一次世界大戦が勃発することになります。なんか切ないね。

いろんな国に支配され、移民のとても多いルクセンブルグ人だからこそ、ルネは差別をしない人なのかなぁと思いますね。


そんなルクセンブルグ、現在はリヒテンシュタインに次いで経済的に豊かな国です。
世界トップレベルの経済水準に先進工業国家としての実績、豊かな自然を売りにした観光業など、どこを取っても素晴らしい!…らしいです。古代ローマからワイン作りが盛んで特に白ワインが美味しくて、ベルギーのお隣さんなのでチョコレートが超美味だそうな。

一度は行ってみたい!(*´∇`*)


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2013/12/10 (Tue)
さーて年末です!

師走です!

先生も走る12月、

忙しないです!

しかしこの時期のお祭り騒ぎは好きです。

街のイルミネーションには心踊りますね。

クリスマスって元々イエスさまのお誕生日じゃなくて、古代ゲルマン人の祭りだったんだぜ

とか

クリスマスツリーの元ネタは、生け贄の子供の死体を常緑樹に吊るして、村の安寧を祈る習慣だったのさ

とか

サンタクロースの元ネタであるは秋田のナマハゲに似てて、良い子には今のサンタと同じでプレゼントくれるけど、悪い子は鞭打ちにするおっさんだ

とか

考えながら見る現代のクリスマスは、なかなかに面白いものです。





さて!
そんなお祭り気分を彩るコンサートの宣伝!ドン!!




☆12月28日(土) オペレッタコンサート☆







千代田区立 内幸町ホール(JR新橋駅から徒歩5分)

昼公演 13時30分開場  14時開演
夜公演 17時30分開場  18時開演

前売りチケット3000円 当日3500円

~~~~~~~~~~~~~~~~~

オペレッタ《ルクセンブルク伯爵》





渋谷区文化総合センター大和田
伝承ホール
S席…7000円
A席…5000円
B席…3000円

指揮○大浦智弘
演出○田中維子

(夢組/虹組)
ルネ○ケン・カタヤマ/池本和憲
アンジェール○足立さつき/新南田ゆり
バジール○小栗純一/吉田敦
アルマン○斎木智弥/長谷川大祐
ジュリエッタ○西本真子/佐藤智恵
ココゾフ○鈴木りえこ/赤澤舞☆

1月21日(火)
夢組 15:00開演
虹組 19:00開演☆

1月22日(水)
虹組 14:30開演☆
夢組 18:00開演

各公演30分前開場




オペレッタってお祭りの雰囲気で面白いのですよー。

同じ阿呆なら踊らにゃ損 損♪

ご興味おありでしたら、是非是非いらしてくださいませ~♪ヽ(´▽`)/

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* ILLUSTRATION BY nyao *