プロフィール
HN:
赤澤 舞
性別:
女性
職業:
飲食店店員
趣味:
お菓子作ったりピアノ弾いたり本読んだり絵描いたり
自己紹介:
東京・神奈川・埼玉あたりでちょこまか歌 を歌っております。
一応声種はソプラノらしいですが、自分は あんまりこだわってません(笑) 要望があればメッツォもアルトもやりま すヽ(^。^)丿
音楽とお酒と猫を愛してます(*´▽`*) 美味しいものには目がありません。
レトロゲームや特撮も好物です。
ヴァイオリンは好きだけど弾けませんorz
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2015/10/09 (Fri)
※この記事の内容は、キリスト教徒でもユダヤ教徒でもイスラム教徒でもプロの考古学者でもないただの一般日本人が、聖書を読んで楽しんでいるだけです。
気になったことは本を読んだりネットで情報を拾ったりしていますが、あくまで一般人が手に入れられる範囲です。
多大なる妄想を含んでいます。本気にしないでください。
前回の続きからです。
この章でノアのお話は最終回です。
○第九章
神はノアと、その息子たちを祝福してこう言いました。
「生めよ。ふえよ。地に満ちよ。
野の獣、空の鳥、(地上を動く全てのもの)海の魚、これらはみんなあなたがたを恐れるよ。これらのこと、ぜんぶあなたがたに任せるからね。
生きて動いてるものはみんなあなたたちの食べ物だよ。草と同じように、すべてのものをあなたがたにあげるね。
でも肉は血のついたまま食べちゃだめだよ。
私は、あなたがの命のためには、あなたがたの血の値を要求します。獣にも人にも、兄弟であるものにも同じように人の命を要求します。
※
人の血を流すものは、
人によって、血を流される。
神は人を神のかたちに
お造りになったから。
あなたがたは生めよ。ふえよ。
地に群がり、地にふえよ。
さあ、私はあなたがたと、あなたがたの子孫と、あなたがたと一緒にいるすべての生き物との契約を立てよう。
大洪水が地上を滅ぼすことはもうないよ。
私は雲の中に契約のしるしとして虹を立てるからね。虹を見たらこの契約を思い出してね。私も虹を見たら契約のこと思い出すから。」
箱舟から出てきたノアの息子たちはセム、ハム、ヤペテといいました。ハムはカナンの父です。
この三人の息子から、全世界の民は分かれ出ました。
さて、ノアはぶどう畑を作り始めた農夫でした。
ノアはあるときぶどう酒を飲んで酔っぱらって、天幕の中で裸になっていました。
カナンの父ハムは、父の裸を見て外にいる二人の兄弟に告げました。
セムとヤペテは着物を持って後ろ向きに歩いてノアの裸をおおいました。そして顔をそむけて、父の裸を見ないようにしました。
酔いからさめたノアは息子が自分にしたことを知って言いました。
「※
呪われよ、カナン。兄弟たちのしもべとなれ。
ほめたたえよ。
セムの神、主を。
カナンは彼らのしもべとなれ。
神がヤペテを広げ、セムの天幕に住まわせるように。
カナンは彼らのしもべとなれ。」
ノアは大洪水の後、350年生きました。
ノアの一生は950年で、彼は死にました。
~~~~~~~~~~~~~~~~
※は、詩のように書かれていたので原文ままです。
洪水が終わって、ノアの生け贄の儀式を受けて反省した神様は(前回の第八章参照)、ノアと息子たちに契約をもちかけます。
人間に対しての二回目の契約です。
(前々回の記事参照)
今回の契約内容は
①野の獣、空の鳥、(地上を動く全てのもの)海の魚の管理を任せる。またこれらの補食を認める。
②命の値の要求
③契約のしるしとして神は空に虹をかけ、大洪水を起こさない証とする。
神(甲)は人間(乙)に②を求める代わりに、①の権利を認める。乙が契約を執行し続ける限り、甲は大洪水を再び起こさない。その証として甲は③を執行する。
①は、神様が今までベジタリアン推奨だったのを肉魚も解禁にしたということですかね。
エデンのときから人間に食べてもよいとしていたのは木の実だったし、アダムに命じたのは農業だったので、牧畜はほんとは神公認ではなかったんですね。家畜は持ってもいいけど、自分達で食べるためじゃなくてあくまで神様への生け贄…自分達の命の身代りとして使うことのみ許されていたということです。
②は、死刑制度の確立だとか、動物でも人間でも命を大事にしなさいねとか、色々解釈があったのですが…
私にはどうも「生け贄」の要求に思えました。
あんたたちは神に生かされているんだから、自分の命と同等のものを捧げてよね、と。
あと、「死刑制度」と「命を大事に」、両方の意味をも含んでいるような気がします。
つまり、
「人は神の形として作られた、とても尊いものです。血は命そのものであるから、人に
血を流させるのは神の命を奪うことになります。
人の血を流させて殺してしまったら自分も同じように血を流すか、自分の命と同等のものを捧げるとかしないといけません」
ってことかと。
こうして具体的に神が生け贄を求めてきたのは初めてですけれども、実は一番はじめのアダムから、神様が求めてきたのはずっと同じものです。アダムが楽園を出るときに貰った毛皮も、カインの捧げ物の失敗も、つまりはこのことを言いたかったわけです。
①も②も、結局言っていることは「命を大切にしなさい」ということなんですね。
動物の犠牲に感謝してお肉を食べて、自分の命が生かされていることに日々感謝して、他の人の命も大事にしてあげなさい。そしたら、洪水は起こさないであげるからね。
平たくいうとこう言うことが言いたかったんではないかと。
恐らくですけど、この契約が結ばれるよりも前から、初期のユダヤ教の生け贄の儀式は確立していたと思われます。
前章の時点で、ノアは箱舟から出てすぐに『全焼のいけにえ』を捧げた、と書かれていますので。この神話を語り継いでいた民族には、既に当たり前の習慣だったのだと想像できます。
『全焼のいけにえ』についての詳しいルール説明はもっと後、モーセの十戒のところまでおあずけです。
あと、肉は血抜きして食べなさい、というのは所謂おばあちゃんの知恵袋的な、健康や暮らしの知恵のような気がします。
血抜きは、肉に血液が残る量が最小限に抑えられ肉の劣化や腐敗を遅らせる効果もあります。冷蔵庫が普及する以前は、鮮度の低下で廃棄される肉を最小限に抑えるための技術でもありました。この技術が発達した背景には食中毒の予防と同時に、犠牲となる生命に敬意を払い、無駄を最小限とするための倫理的な思想も見出されるとされています。
もちろん、「血=命そのもの」という古代から続く宗教観もあると思うのですが。
さて、人間が命を大事にし続ければ、神様は洪水を起こさないと約束してくれました。その印として、神様は虹をかけるよ、と言ったのですけども。
前回、大洪水を古代の水蒸気層と絡めてお話ししましたが、『虹』もこの説で重要な証明材料になっております。
虹(にじ)とは、赤から紫までの光のスペクトルが並んだ、円弧状の光です。気象現象の中でも、大気光学現象に含まれております。
太陽の光が空気中の水滴によって屈折、反射されるときに水滴がプリズムの役割をするため、光が分解されて複数色(日本では七色とされる)の帯に見える現象です。
雨が止んだ直後、あるいはまだ雨が止んでいない時に日射があると、太陽のある方向と逆の方にできることがあります。
主虹(しゅこう、しゅにじ)、または1次の虹と呼ばれる虹は、「太陽」-「プリズムとなる水滴」-「観察者」のなす角度が40~42度となる位置に見られます。このため、虹は太陽の反対側に見られ、太陽が高い位置にあるときは小さな虹が、夕方など太陽が低い位置にあるときは大きな虹が見られます。
主虹の内側に副虹(ふくこう、ふくにじ)、または2次の虹と呼ばれるうっすらとした虹が見られることがありますが、これは「太陽」-「プリズムとなる水滴」-「観察者」のなす角度が51~53度となる位置に見られるものです。
太陽高度が高い日中は虹は低くしか見えませんが、太陽高度が低い朝や夕方には大きくきれいな虹がみられます。
日中に虹が見えづらいのは、太陽の高度が42度以上になる真昼になると折した光が地上に達しなくなってしまうためです。
虹色現象は低気圧や前線の近くで発生することが多く、日本ではそれらが日本列島の近くを通過・停滞しやすい「春~梅雨」と「秋」に多く見られます。
現代の地球では、普通雨は低気圧になると降ります。気圧が周りよりも低いため周りの空気が入りこんできて上昇気流が生じます。すると水蒸気が上に押しやられて雲が発生しやすくなるためです。
熱帯低気圧とは熱帯地域で発生する低気圧のこと。『台風』とは熱帯低気圧が発達して最大風速が17.2m/s以上になったもののことで、構造上は熱帯低気圧と変わりません。
よく、「台風が温帯低気圧になり、消滅しました」といいますが、これは低気圧が温帯に移動して、あったかい空気と冷たい空気が混ざったというだけ、構造が変わりましたよというだけで、台風がかき消えたり、雨風が弱くなったというわけでは無いです。
【NAVERまとめ
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水滴において光の屈折が起こるか否か、また屈折が起きた場合の屈折率は、水滴の密度と大気の密度の差によります。
もし大洪水以前の大気圧が本当に今の二倍あったら。大気と水滴の密度の差は今日ほどは大きくなく、虹を生じさせるような光の屈折が起こらず、虹は見られなかったと考えられます。
地球全体を覆う水蒸気層が無くなって、部分的に冷たい空気や低い気圧の部分が生まれて、それが大気と共に移動して、色々な条件が揃って初めて虹は見られるわけです。
この説でいくと
『大洪水が起きて初めて虹が与えられた』という点で聖書は理屈に合っています。
6550万年前に、このことを客観的に見ていて伝えようとした存在がもしいたら、すごく面白いなぁとぼんやり考える今日この頃です。
さて、続きです。
神様のお導きで未曾有の災害を逃れたノア一家の、その後の話です。
ここで、やっとノアの息子が話に登場します。今まで名前だけ出てましたけど、ノアばっかり活躍してて出番なかったものね。
ノアの息子は3人います。
セム(「名前」の意味)
ハム(「熱い」「暑い」の意味)
ヤペテ(「広い」「開かれた」の意味)
セムの名前に一言加えて「ハ・シェム」と言えば「御名」という意味になって、創造主たる神を表します。三兄弟の中でいちばん優遇された名前と言えます。
ハムは「熱い」の他に「戦争」という意味もあるそうです。
あとイスラエルの死海方面から吹く熱い東風は今でも「ハムシーン」と呼ばれています。
これは次の章で詳しく説明がありますが、この三兄弟から、全世界の人種が分かれたと言われております。
○セムの子孫は、ヘブル人やアラビア人、そのほか中東の民族(黄色がかった白色か、褐色の肌)
この聖書の話を語り継いでいた民族の血筋、ということになります。
○ハムの子孫は、アフリカ大陸やアラビア半島、メソポタミア、パレスチナ、スリヤ(今のシリア)、小アジア(今のトルコ)あたりの地域の人々(黒色から、黄色がかったうすい褐色の肌)
ハムの名の由来はもしかして、その後「暑い」地域に住んだからかも?
○ヤペテの子孫はいわゆる「インド・ヨーロッパ語族」の人々…スラブ系、ゲルマン系、ラテン系、ギリシャ系、インドのアーリア人とか(白色から、黄色がかったうすい褐色の肌)
一説ではモンゴロイドもヤペテの血脈で、つまり日本人もヤペテ族ということになります。名前のとおり、ヤペテは「広く」栄え、未開の地を「開かれた」お人なわけですねえ。
この3人の息子は前からちょこちょこ名前が出てたからわかるんですが、この章でいきなり新キャラが登場します。
ハムの息子、カナンです。
なんでここでなんの前触れもなくノアの孫が出てくるんでしょうか。
ちなみにカナンという名称ですが、文献への登場は紀元前3000年くらいからだそうです。シュメール人の都市マリの紀元前18世紀の残骸で発見された文書では政治的な共同体として書かれていたようです。のちに『約束の地』とされるカナンの名称はここから来ていると思われます。
語源は、フェニキア人がみずから呼ぶのに用いた「ケナアニ (商人) 」に由来するとされています。(ネタバレですが、次の章で紹介されるカナンの子孫《シドン人》は、のちのフェニキア人です)
また当時の貴重な商品だった、赤みを帯びた紫の染料をアッカド人がキナフ kinahhuと呼んだことにも関連するといわれております。
さて、人物紹介が終わったところでノアのその後が語られます。
大洪水を無事に生き抜き、方舟から出たノアは新しい商売を始めます。
彼が選んだ商売はぶどうの栽培。
《ぶどう畑を作り始めた農夫》ということは、ノア以前にぶどうを栽培していた前例はなかったわけですね。
ブドウは温帯の農作物で、平均気温が10度から20度程度の地域が栽培適地です。水はけがよく日当たりが良い土地を好みます。
最適の降水量は品種によって差がありますが、ヨーロッパブドウは一般に乾燥した土地で育てられます。
メソポタミアは、実はぶどうの栽培には適さない土地でした。一応聖書の話通りだとすると大洪水の直後ですし、そうでなくても当時のメソポタミアは雨季はしょっちゅう大雨が降っててチグリス・ユーフラテス川の氾濫に困ってた土地ですし。
ワインは極めて歴史の古い酒の一つとされていて、現在のジョージア(グルジア)があるコーカサス山脈の南麓周辺では遅くとも紀元前8000年頃からワインが飲まれていたらしいです。また、アルメニアでは約6000年前のものとされる世界最古のワイン醸造所跡が発見されており、その頃には既に高度な醸造技術が確立されておりました。
この地域には人類が古くから住みついていたそうで、紀元前9500年ごろの金属器が発見されていたり、紀元前4000年ごろからのマイコプ文化(紀元前3700-2500年頃の青銅器時代にロシア南部に栄えた)やクラ・アラクセス文化(紀元前3500-2200年)の遺跡が発見されて多くの金属器が出土し銅石器や青銅器文化であったことが分かっています。
つまり………大陸の北の方が、文明は先に発達していたことになりますね。
チーズ製造も一番古くから行っていたのはポーランドで、紀元前5500年前だといいますし。
チーズとワイン……私大好物なんですけど、初期人類の頃からこんなに製造技術が発達してたということは、人間は遺伝子的にこれらを好んでるのかもしれません。
えー話が逸れましたが、ともかくノアは初めて(とりあえず聖書において、メソポタミアでは初めて)ぶどう栽培に成功し、ワインを作り始めた人ということです。
考古学的には、どうやらワインの醸造法はぶどうの栽培よりも先に伝わっていたようで、イラン高原では紀元前6000年頃から生産が始まっていて広く飲まれていたそうです。
メソポタミアは葡萄の栽培に適した土地でなかったため、メソポタミア(※特に南部のシュメール)においては紀元前4000年頃になってようやく醸造できるようになったみたいです。(一応つじつまは合ってますな)
ワインについて書かれた世界最古の文献は紀元前2000年前後に作られたシュメールの粘土板で、例えば、『ギルガメシュ叙事詩』(アッカド語版)には、メソポタミアの英雄ギルガメシュ王が大洪水に備えて箱舟を造らせた際、船大工たちにワインを振舞ったという場面があります。
ちなみに、シュメールでは紀元前5000年頃に世界初となるビールの醸造技術が確立しており、紀元前3000年代初期に双方が古代エジプトへと伝わったとされています。ビールの醸造の方が比較的簡単であったらしく、これら古代オリエント地域では、ビールを日常消費用、ワインを高級品として飲み分けていたようです。
ワインが高級品ということは、ワイン職人のノアはかなり経済的に豊かになれたかもしれません。生活に余裕が出来たから、この歳になってやっとお酒を飲む余裕も生まれたと考えたら
「おじいちゃんお疲れ様!」ってノアさんに言ってあげたくなります。
年老いたかつての英雄が、ちょっとお酒で失敗したくらい大したことじゃないじゃない。ノアさんだって人間なんだし。
別に神様だって「裸になるのはいけない」なんて一言も言ってませんし。
でもまあ、自宅とはいえ粗相をさらすのはやっぱ恥ずかしいことなんでしょうね。アダムのときから《裸=恥ずかしいこと》という概念が出来てしまっていますので。
息子のハムは、ベッドで素っ裸で酔い潰れた父を見て愕然としたのでしょう。
「厳格だった父があんな醜態をさらすとは!!」
思うだけで留めとけば良かったのに、ハムは外にいた兄弟たちにこのことを言ってしまったんですね。
「なー親父が酔い潰れて裸で寝てるんだけど!!マジあり得なくね?!普段俺らには規律とか生活態度とか厳しいくせにさー!」
成功者とか、普段弱味を見せない人がたまに失敗をしたりすると、ここぞとばかりに叩く人はいつの時代にもいるものです。
芸能ニュースとかまさにそうですし、最近だったらSNSやらlineやらTwitterであっという間に拡散出来てしまいますね。
ハムがもし現代にいたら
――――――――――――――――
カナンの父 @hamu_
親父(元・救世主)が酔い潰れて寝てるなう。全裸で。マジねーわ。
――――――――――――――――
とでも呟いてそうですね。
それを聞いたセムとヤペテはどうしたか。
後ろ向きに歩いてノアの裸を見ないように近付き、ノアの身体を服で覆ったのです。
つまりどういうことかっていうと、
現時点で、人間の中で一番神に近いところにいるノアの権威に対して、息子たちがどう反応したかが試されたわけです。
声高に失態を糾弾したハム
沈黙することで権威を守ったセムとヤペテ
ノアは神の代理人ですから、その彼にとった態度はそのまま神への姿勢になります。
アダムたちへ求めたことからも分かるように、神様は人間に服従を求めています。ハムの行動は、ノアの権威を失墜させようという悪意があります。それはそのまま神様への反逆、というわけです。
なので目覚めたノアは彼らの行動を知って、呪いの言葉を口にしたわけです。
なんで本人じゃなくて、わざわざハムの息子を呪ったのか。これには諸説あり、現代に至るまで論議の的になってるみたいです。
説①
カナンの子孫・フェニキア人たちはその後堕落していくため、それをノアは予言していた。
これが、一応一般的にキリスト教で説かれている理由みたいです。
説②
本当はカナンがノアの裸を直接見たのであって、呪いを受けたのはカナンである。
カナンという地名は今のパレスチナのことですが、「イスラエル人がカナンの地を占領する前はそこをカム(ハム)と呼んでいたらしくて、そのカムをカナンに訂正したのだ」という説があります。
説③
本当に呪われたのはノアである。
これは、第三回目のネフィリムの話のときにチラっと出てきた、堕天使と人間の子供がネフィリムという説が下敷きになった説です。
そして、話の根本はアダムの長男・カインにまで遡ります。
第二回目のときには特筆しませんでしたが、カインが悪魔の子だとする説もあります。
イブを誘惑した蛇とは悪魔のことで、蛇とイブの間に出来た子がカインである。(この悪魔がルシファーという説も)
悪魔は即ち堕天した天使で、堕天使と人間の間の子だからカインはネフィリムだ。
旧約聖書という神話での彼のモデルとなった神がギリシャ神話の《サトゥルヌス》(農耕神)で、つまり彼は魔王サターンである、と。
《サトゥルヌス》
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%83%8C%E3%82%B9
ハムの妻となったエジプタスも実はカインの血を引いていて、この名前からわかる通りエジプト文明はこの夫妻から始まったらしいです。
彼らは場所や食料の制限があったため生殖行為が禁じられていた方舟の中で、あろうことか子を成してしまったらしく、ノアはそのことを思い悩んで、飲みすぎて酩酊してしまったそうな。(ハムが男色に走ったからという説も)
酩酊状態という神や霊が降りやすい状態のうえに、ノアは子供のしでかした罪によって神さまに対する罪悪感でいっぱいでした。なので、悪魔の囁きに心を奪われてしまったというわけです。
「ハムの血筋は我ら悪魔の血筋だ。お前たちとは相入れない。」
裸を見られて言いふらされたくらい、確かに不名誉だけど息子なんだから許してやんよ、と普段の温厚なノアなら思っただろうに、目覚めたノアは
「お前の一族はウチの子じゃありません!」
と宣言したわけですね。つまり、ノアは呪いの言葉を悪魔に言わされたってことです。
ノアに呪われたのはカナンたちかもしれませんけども、その後5000年以上、ノアの血族から新訳のイエスに至るまでがその呪われた民に苦しめられることになるので…果たしてホントに呪われたのはどっちなんでしょうね、というお話です。
現代に至るまで世の中の経済や戦争を動かしているのはカナンの末裔と言われているのですから恐ろしい話です。
ホントかどうかは知りません。
でも、そういうこと知ってると知らないでは、物の見方も変わってきます。
のちのち、ちゃんと読んでいきますけれども、とりあえずザックリとメモしておきましょう。
ノアの元を離れたハムの一族…そこから出たカナン人たちは、後にフェニキア人として地中海文明に君臨し、ローマ帝国を築き、ローマが滅びたらヴェネチアに避難して《ヴェネチア貴族》となりました。彼らは肌が浅黒かったために《ヴェネチアの黒い貴族》と呼ばれます。(ハム系の血筋の肌は黒い)
十字軍遠征の資金源となり、マルティン・ルターを操ってプロテスタントとカトリックの分裂を起こし、イエズス会を作り、宗教戦争を操縦した張本人たち。
彼らは地中海貿易から大西洋貿易に移るためにヴェネチアからオランダへ、さらにイギリスへと移動していき、世界初の株式会社であるイギリス東インド会社を設立します。
そして大航海時代、海を制覇したイギリスは第一次世界大戦を裏で操っていたといいます。第二次世界大戦ではその役がアメリカに替わりましたが、元々アメリカはイギリスの植民地です。
《ヴェネチアの黒い貴族》の末裔…戦争を使ってルシフェルの思想を世の理にしようと計画する人々が《イルミナティ》と呼ばれています。
イルミナティの始まりこそが、『カナンの呪い』という説………
考古学的な意味とは違う観点ですが、今の不安定な情勢もあり見過ごせない説です。
…ちなみに、5年前くらい前から「なんか最近メディアとかおかしいな」「(父に聞いていた)第二次大戦前みたいな雰囲気だな」と思ってたんですけど、最近マジで笑えなくなってきてる今日この頃です。
では、続きは次回ということで。
えー、今回の作品はサン・サーンス作曲のオラトリオ《ノアの洪水》
https://youtu.be/3x_dMvqlKCI
です。
気になったことは本を読んだりネットで情報を拾ったりしていますが、あくまで一般人が手に入れられる範囲です。
多大なる妄想を含んでいます。本気にしないでください。
前回の続きからです。
この章でノアのお話は最終回です。
○第九章
神はノアと、その息子たちを祝福してこう言いました。
「生めよ。ふえよ。地に満ちよ。
野の獣、空の鳥、(地上を動く全てのもの)海の魚、これらはみんなあなたがたを恐れるよ。これらのこと、ぜんぶあなたがたに任せるからね。
生きて動いてるものはみんなあなたたちの食べ物だよ。草と同じように、すべてのものをあなたがたにあげるね。
でも肉は血のついたまま食べちゃだめだよ。
私は、あなたがの命のためには、あなたがたの血の値を要求します。獣にも人にも、兄弟であるものにも同じように人の命を要求します。
※
人の血を流すものは、
人によって、血を流される。
神は人を神のかたちに
お造りになったから。
あなたがたは生めよ。ふえよ。
地に群がり、地にふえよ。
さあ、私はあなたがたと、あなたがたの子孫と、あなたがたと一緒にいるすべての生き物との契約を立てよう。
大洪水が地上を滅ぼすことはもうないよ。
私は雲の中に契約のしるしとして虹を立てるからね。虹を見たらこの契約を思い出してね。私も虹を見たら契約のこと思い出すから。」
箱舟から出てきたノアの息子たちはセム、ハム、ヤペテといいました。ハムはカナンの父です。
この三人の息子から、全世界の民は分かれ出ました。
さて、ノアはぶどう畑を作り始めた農夫でした。
ノアはあるときぶどう酒を飲んで酔っぱらって、天幕の中で裸になっていました。
カナンの父ハムは、父の裸を見て外にいる二人の兄弟に告げました。
セムとヤペテは着物を持って後ろ向きに歩いてノアの裸をおおいました。そして顔をそむけて、父の裸を見ないようにしました。
酔いからさめたノアは息子が自分にしたことを知って言いました。
「※
呪われよ、カナン。兄弟たちのしもべとなれ。
ほめたたえよ。
セムの神、主を。
カナンは彼らのしもべとなれ。
神がヤペテを広げ、セムの天幕に住まわせるように。
カナンは彼らのしもべとなれ。」
ノアは大洪水の後、350年生きました。
ノアの一生は950年で、彼は死にました。
~~~~~~~~~~~~~~~~
※は、詩のように書かれていたので原文ままです。
洪水が終わって、ノアの生け贄の儀式を受けて反省した神様は(前回の第八章参照)、ノアと息子たちに契約をもちかけます。
人間に対しての二回目の契約です。
(前々回の記事参照)
今回の契約内容は
①野の獣、空の鳥、(地上を動く全てのもの)海の魚の管理を任せる。またこれらの補食を認める。
②命の値の要求
③契約のしるしとして神は空に虹をかけ、大洪水を起こさない証とする。
神(甲)は人間(乙)に②を求める代わりに、①の権利を認める。乙が契約を執行し続ける限り、甲は大洪水を再び起こさない。その証として甲は③を執行する。
①は、神様が今までベジタリアン推奨だったのを肉魚も解禁にしたということですかね。
エデンのときから人間に食べてもよいとしていたのは木の実だったし、アダムに命じたのは農業だったので、牧畜はほんとは神公認ではなかったんですね。家畜は持ってもいいけど、自分達で食べるためじゃなくてあくまで神様への生け贄…自分達の命の身代りとして使うことのみ許されていたということです。
②は、死刑制度の確立だとか、動物でも人間でも命を大事にしなさいねとか、色々解釈があったのですが…
私にはどうも「生け贄」の要求に思えました。
あんたたちは神に生かされているんだから、自分の命と同等のものを捧げてよね、と。
あと、「死刑制度」と「命を大事に」、両方の意味をも含んでいるような気がします。
つまり、
「人は神の形として作られた、とても尊いものです。血は命そのものであるから、人に
血を流させるのは神の命を奪うことになります。
人の血を流させて殺してしまったら自分も同じように血を流すか、自分の命と同等のものを捧げるとかしないといけません」
ってことかと。
こうして具体的に神が生け贄を求めてきたのは初めてですけれども、実は一番はじめのアダムから、神様が求めてきたのはずっと同じものです。アダムが楽園を出るときに貰った毛皮も、カインの捧げ物の失敗も、つまりはこのことを言いたかったわけです。
①も②も、結局言っていることは「命を大切にしなさい」ということなんですね。
動物の犠牲に感謝してお肉を食べて、自分の命が生かされていることに日々感謝して、他の人の命も大事にしてあげなさい。そしたら、洪水は起こさないであげるからね。
平たくいうとこう言うことが言いたかったんではないかと。
恐らくですけど、この契約が結ばれるよりも前から、初期のユダヤ教の生け贄の儀式は確立していたと思われます。
前章の時点で、ノアは箱舟から出てすぐに『全焼のいけにえ』を捧げた、と書かれていますので。この神話を語り継いでいた民族には、既に当たり前の習慣だったのだと想像できます。
『全焼のいけにえ』についての詳しいルール説明はもっと後、モーセの十戒のところまでおあずけです。
あと、肉は血抜きして食べなさい、というのは所謂おばあちゃんの知恵袋的な、健康や暮らしの知恵のような気がします。
血抜きは、肉に血液が残る量が最小限に抑えられ肉の劣化や腐敗を遅らせる効果もあります。冷蔵庫が普及する以前は、鮮度の低下で廃棄される肉を最小限に抑えるための技術でもありました。この技術が発達した背景には食中毒の予防と同時に、犠牲となる生命に敬意を払い、無駄を最小限とするための倫理的な思想も見出されるとされています。
もちろん、「血=命そのもの」という古代から続く宗教観もあると思うのですが。
さて、人間が命を大事にし続ければ、神様は洪水を起こさないと約束してくれました。その印として、神様は虹をかけるよ、と言ったのですけども。
前回、大洪水を古代の水蒸気層と絡めてお話ししましたが、『虹』もこの説で重要な証明材料になっております。
虹(にじ)とは、赤から紫までの光のスペクトルが並んだ、円弧状の光です。気象現象の中でも、大気光学現象に含まれております。
太陽の光が空気中の水滴によって屈折、反射されるときに水滴がプリズムの役割をするため、光が分解されて複数色(日本では七色とされる)の帯に見える現象です。
雨が止んだ直後、あるいはまだ雨が止んでいない時に日射があると、太陽のある方向と逆の方にできることがあります。
主虹(しゅこう、しゅにじ)、または1次の虹と呼ばれる虹は、「太陽」-「プリズムとなる水滴」-「観察者」のなす角度が40~42度となる位置に見られます。このため、虹は太陽の反対側に見られ、太陽が高い位置にあるときは小さな虹が、夕方など太陽が低い位置にあるときは大きな虹が見られます。
主虹の内側に副虹(ふくこう、ふくにじ)、または2次の虹と呼ばれるうっすらとした虹が見られることがありますが、これは「太陽」-「プリズムとなる水滴」-「観察者」のなす角度が51~53度となる位置に見られるものです。
太陽高度が高い日中は虹は低くしか見えませんが、太陽高度が低い朝や夕方には大きくきれいな虹がみられます。
日中に虹が見えづらいのは、太陽の高度が42度以上になる真昼になると折した光が地上に達しなくなってしまうためです。
虹色現象は低気圧や前線の近くで発生することが多く、日本ではそれらが日本列島の近くを通過・停滞しやすい「春~梅雨」と「秋」に多く見られます。
現代の地球では、普通雨は低気圧になると降ります。気圧が周りよりも低いため周りの空気が入りこんできて上昇気流が生じます。すると水蒸気が上に押しやられて雲が発生しやすくなるためです。
熱帯低気圧とは熱帯地域で発生する低気圧のこと。『台風』とは熱帯低気圧が発達して最大風速が17.2m/s以上になったもののことで、構造上は熱帯低気圧と変わりません。
よく、「台風が温帯低気圧になり、消滅しました」といいますが、これは低気圧が温帯に移動して、あったかい空気と冷たい空気が混ざったというだけ、構造が変わりましたよというだけで、台風がかき消えたり、雨風が弱くなったというわけでは無いです。
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水滴において光の屈折が起こるか否か、また屈折が起きた場合の屈折率は、水滴の密度と大気の密度の差によります。
もし大洪水以前の大気圧が本当に今の二倍あったら。大気と水滴の密度の差は今日ほどは大きくなく、虹を生じさせるような光の屈折が起こらず、虹は見られなかったと考えられます。
地球全体を覆う水蒸気層が無くなって、部分的に冷たい空気や低い気圧の部分が生まれて、それが大気と共に移動して、色々な条件が揃って初めて虹は見られるわけです。
この説でいくと
『大洪水が起きて初めて虹が与えられた』という点で聖書は理屈に合っています。
6550万年前に、このことを客観的に見ていて伝えようとした存在がもしいたら、すごく面白いなぁとぼんやり考える今日この頃です。
さて、続きです。
神様のお導きで未曾有の災害を逃れたノア一家の、その後の話です。
ここで、やっとノアの息子が話に登場します。今まで名前だけ出てましたけど、ノアばっかり活躍してて出番なかったものね。
ノアの息子は3人います。
セム(「名前」の意味)
ハム(「熱い」「暑い」の意味)
ヤペテ(「広い」「開かれた」の意味)
セムの名前に一言加えて「ハ・シェム」と言えば「御名」という意味になって、創造主たる神を表します。三兄弟の中でいちばん優遇された名前と言えます。
ハムは「熱い」の他に「戦争」という意味もあるそうです。
あとイスラエルの死海方面から吹く熱い東風は今でも「ハムシーン」と呼ばれています。
これは次の章で詳しく説明がありますが、この三兄弟から、全世界の人種が分かれたと言われております。
○セムの子孫は、ヘブル人やアラビア人、そのほか中東の民族(黄色がかった白色か、褐色の肌)
この聖書の話を語り継いでいた民族の血筋、ということになります。
○ハムの子孫は、アフリカ大陸やアラビア半島、メソポタミア、パレスチナ、スリヤ(今のシリア)、小アジア(今のトルコ)あたりの地域の人々(黒色から、黄色がかったうすい褐色の肌)
ハムの名の由来はもしかして、その後「暑い」地域に住んだからかも?
○ヤペテの子孫はいわゆる「インド・ヨーロッパ語族」の人々…スラブ系、ゲルマン系、ラテン系、ギリシャ系、インドのアーリア人とか(白色から、黄色がかったうすい褐色の肌)
一説ではモンゴロイドもヤペテの血脈で、つまり日本人もヤペテ族ということになります。名前のとおり、ヤペテは「広く」栄え、未開の地を「開かれた」お人なわけですねえ。
この3人の息子は前からちょこちょこ名前が出てたからわかるんですが、この章でいきなり新キャラが登場します。
ハムの息子、カナンです。
なんでここでなんの前触れもなくノアの孫が出てくるんでしょうか。
ちなみにカナンという名称ですが、文献への登場は紀元前3000年くらいからだそうです。シュメール人の都市マリの紀元前18世紀の残骸で発見された文書では政治的な共同体として書かれていたようです。のちに『約束の地』とされるカナンの名称はここから来ていると思われます。
語源は、フェニキア人がみずから呼ぶのに用いた「ケナアニ (商人) 」に由来するとされています。(ネタバレですが、次の章で紹介されるカナンの子孫《シドン人》は、のちのフェニキア人です)
また当時の貴重な商品だった、赤みを帯びた紫の染料をアッカド人がキナフ kinahhuと呼んだことにも関連するといわれております。
さて、人物紹介が終わったところでノアのその後が語られます。
大洪水を無事に生き抜き、方舟から出たノアは新しい商売を始めます。
彼が選んだ商売はぶどうの栽培。
《ぶどう畑を作り始めた農夫》ということは、ノア以前にぶどうを栽培していた前例はなかったわけですね。
ブドウは温帯の農作物で、平均気温が10度から20度程度の地域が栽培適地です。水はけがよく日当たりが良い土地を好みます。
最適の降水量は品種によって差がありますが、ヨーロッパブドウは一般に乾燥した土地で育てられます。
メソポタミアは、実はぶどうの栽培には適さない土地でした。一応聖書の話通りだとすると大洪水の直後ですし、そうでなくても当時のメソポタミアは雨季はしょっちゅう大雨が降っててチグリス・ユーフラテス川の氾濫に困ってた土地ですし。
ワインは極めて歴史の古い酒の一つとされていて、現在のジョージア(グルジア)があるコーカサス山脈の南麓周辺では遅くとも紀元前8000年頃からワインが飲まれていたらしいです。また、アルメニアでは約6000年前のものとされる世界最古のワイン醸造所跡が発見されており、その頃には既に高度な醸造技術が確立されておりました。
この地域には人類が古くから住みついていたそうで、紀元前9500年ごろの金属器が発見されていたり、紀元前4000年ごろからのマイコプ文化(紀元前3700-2500年頃の青銅器時代にロシア南部に栄えた)やクラ・アラクセス文化(紀元前3500-2200年)の遺跡が発見されて多くの金属器が出土し銅石器や青銅器文化であったことが分かっています。
つまり………大陸の北の方が、文明は先に発達していたことになりますね。
チーズ製造も一番古くから行っていたのはポーランドで、紀元前5500年前だといいますし。
チーズとワイン……私大好物なんですけど、初期人類の頃からこんなに製造技術が発達してたということは、人間は遺伝子的にこれらを好んでるのかもしれません。
えー話が逸れましたが、ともかくノアは初めて(とりあえず聖書において、メソポタミアでは初めて)ぶどう栽培に成功し、ワインを作り始めた人ということです。
考古学的には、どうやらワインの醸造法はぶどうの栽培よりも先に伝わっていたようで、イラン高原では紀元前6000年頃から生産が始まっていて広く飲まれていたそうです。
メソポタミアは葡萄の栽培に適した土地でなかったため、メソポタミア(※特に南部のシュメール)においては紀元前4000年頃になってようやく醸造できるようになったみたいです。(一応つじつまは合ってますな)
ワインについて書かれた世界最古の文献は紀元前2000年前後に作られたシュメールの粘土板で、例えば、『ギルガメシュ叙事詩』(アッカド語版)には、メソポタミアの英雄ギルガメシュ王が大洪水に備えて箱舟を造らせた際、船大工たちにワインを振舞ったという場面があります。
ちなみに、シュメールでは紀元前5000年頃に世界初となるビールの醸造技術が確立しており、紀元前3000年代初期に双方が古代エジプトへと伝わったとされています。ビールの醸造の方が比較的簡単であったらしく、これら古代オリエント地域では、ビールを日常消費用、ワインを高級品として飲み分けていたようです。
ワインが高級品ということは、ワイン職人のノアはかなり経済的に豊かになれたかもしれません。生活に余裕が出来たから、この歳になってやっとお酒を飲む余裕も生まれたと考えたら
「おじいちゃんお疲れ様!」ってノアさんに言ってあげたくなります。
年老いたかつての英雄が、ちょっとお酒で失敗したくらい大したことじゃないじゃない。ノアさんだって人間なんだし。
別に神様だって「裸になるのはいけない」なんて一言も言ってませんし。
でもまあ、自宅とはいえ粗相をさらすのはやっぱ恥ずかしいことなんでしょうね。アダムのときから《裸=恥ずかしいこと》という概念が出来てしまっていますので。
息子のハムは、ベッドで素っ裸で酔い潰れた父を見て愕然としたのでしょう。
「厳格だった父があんな醜態をさらすとは!!」
思うだけで留めとけば良かったのに、ハムは外にいた兄弟たちにこのことを言ってしまったんですね。
「なー親父が酔い潰れて裸で寝てるんだけど!!マジあり得なくね?!普段俺らには規律とか生活態度とか厳しいくせにさー!」
成功者とか、普段弱味を見せない人がたまに失敗をしたりすると、ここぞとばかりに叩く人はいつの時代にもいるものです。
芸能ニュースとかまさにそうですし、最近だったらSNSやらlineやらTwitterであっという間に拡散出来てしまいますね。
ハムがもし現代にいたら
――――――――――――――――
カナンの父 @hamu_
親父(元・救世主)が酔い潰れて寝てるなう。全裸で。マジねーわ。
――――――――――――――――
とでも呟いてそうですね。
それを聞いたセムとヤペテはどうしたか。
後ろ向きに歩いてノアの裸を見ないように近付き、ノアの身体を服で覆ったのです。
つまりどういうことかっていうと、
現時点で、人間の中で一番神に近いところにいるノアの権威に対して、息子たちがどう反応したかが試されたわけです。
声高に失態を糾弾したハム
沈黙することで権威を守ったセムとヤペテ
ノアは神の代理人ですから、その彼にとった態度はそのまま神への姿勢になります。
アダムたちへ求めたことからも分かるように、神様は人間に服従を求めています。ハムの行動は、ノアの権威を失墜させようという悪意があります。それはそのまま神様への反逆、というわけです。
なので目覚めたノアは彼らの行動を知って、呪いの言葉を口にしたわけです。
なんで本人じゃなくて、わざわざハムの息子を呪ったのか。これには諸説あり、現代に至るまで論議の的になってるみたいです。
説①
カナンの子孫・フェニキア人たちはその後堕落していくため、それをノアは予言していた。
これが、一応一般的にキリスト教で説かれている理由みたいです。
説②
本当はカナンがノアの裸を直接見たのであって、呪いを受けたのはカナンである。
カナンという地名は今のパレスチナのことですが、「イスラエル人がカナンの地を占領する前はそこをカム(ハム)と呼んでいたらしくて、そのカムをカナンに訂正したのだ」という説があります。
説③
本当に呪われたのはノアである。
これは、第三回目のネフィリムの話のときにチラっと出てきた、堕天使と人間の子供がネフィリムという説が下敷きになった説です。
そして、話の根本はアダムの長男・カインにまで遡ります。
第二回目のときには特筆しませんでしたが、カインが悪魔の子だとする説もあります。
イブを誘惑した蛇とは悪魔のことで、蛇とイブの間に出来た子がカインである。(この悪魔がルシファーという説も)
悪魔は即ち堕天した天使で、堕天使と人間の間の子だからカインはネフィリムだ。
旧約聖書という神話での彼のモデルとなった神がギリシャ神話の《サトゥルヌス》(農耕神)で、つまり彼は魔王サターンである、と。
《サトゥルヌス》
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%83%8C%E3%82%B9
ハムの妻となったエジプタスも実はカインの血を引いていて、この名前からわかる通りエジプト文明はこの夫妻から始まったらしいです。
彼らは場所や食料の制限があったため生殖行為が禁じられていた方舟の中で、あろうことか子を成してしまったらしく、ノアはそのことを思い悩んで、飲みすぎて酩酊してしまったそうな。(ハムが男色に走ったからという説も)
酩酊状態という神や霊が降りやすい状態のうえに、ノアは子供のしでかした罪によって神さまに対する罪悪感でいっぱいでした。なので、悪魔の囁きに心を奪われてしまったというわけです。
「ハムの血筋は我ら悪魔の血筋だ。お前たちとは相入れない。」
裸を見られて言いふらされたくらい、確かに不名誉だけど息子なんだから許してやんよ、と普段の温厚なノアなら思っただろうに、目覚めたノアは
「お前の一族はウチの子じゃありません!」
と宣言したわけですね。つまり、ノアは呪いの言葉を悪魔に言わされたってことです。
ノアに呪われたのはカナンたちかもしれませんけども、その後5000年以上、ノアの血族から新訳のイエスに至るまでがその呪われた民に苦しめられることになるので…果たしてホントに呪われたのはどっちなんでしょうね、というお話です。
現代に至るまで世の中の経済や戦争を動かしているのはカナンの末裔と言われているのですから恐ろしい話です。
ホントかどうかは知りません。
でも、そういうこと知ってると知らないでは、物の見方も変わってきます。
のちのち、ちゃんと読んでいきますけれども、とりあえずザックリとメモしておきましょう。
ノアの元を離れたハムの一族…そこから出たカナン人たちは、後にフェニキア人として地中海文明に君臨し、ローマ帝国を築き、ローマが滅びたらヴェネチアに避難して《ヴェネチア貴族》となりました。彼らは肌が浅黒かったために《ヴェネチアの黒い貴族》と呼ばれます。(ハム系の血筋の肌は黒い)
十字軍遠征の資金源となり、マルティン・ルターを操ってプロテスタントとカトリックの分裂を起こし、イエズス会を作り、宗教戦争を操縦した張本人たち。
彼らは地中海貿易から大西洋貿易に移るためにヴェネチアからオランダへ、さらにイギリスへと移動していき、世界初の株式会社であるイギリス東インド会社を設立します。
そして大航海時代、海を制覇したイギリスは第一次世界大戦を裏で操っていたといいます。第二次世界大戦ではその役がアメリカに替わりましたが、元々アメリカはイギリスの植民地です。
《ヴェネチアの黒い貴族》の末裔…戦争を使ってルシフェルの思想を世の理にしようと計画する人々が《イルミナティ》と呼ばれています。
イルミナティの始まりこそが、『カナンの呪い』という説………
考古学的な意味とは違う観点ですが、今の不安定な情勢もあり見過ごせない説です。
…ちなみに、5年前くらい前から「なんか最近メディアとかおかしいな」「(父に聞いていた)第二次大戦前みたいな雰囲気だな」と思ってたんですけど、最近マジで笑えなくなってきてる今日この頃です。
では、続きは次回ということで。
えー、今回の作品はサン・サーンス作曲のオラトリオ《ノアの洪水》
https://youtu.be/3x_dMvqlKCI
です。
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